恋のはじまり。なぜ男は若い女にひかれ、女は経済力のある男にひかれるのかといった異性の好みについての話から恋の駆け引き。異性の心を掴むため、つなぎとめるために男女のとる行動の話です。

男女の違い

男が女より相手の肉体的魅力を重視し、女が男より相手の経済力を重視することはわかった。しかし、実際に結婚相手を選ぶとき、私たちは、さまざまな要素を天秤にかけている。肉体的魅力や経済力、知性、勤勉さ、頼りがい、精神的安定性、協身性、人間としてのおもしろみ、やさしさ、思いやり、ユーモアのセンス、子ども好きかどうか、などなど。挙げ続ければキリがない。

では、こういったさまざまな特徴のうち、いったいどれが必要不可欠で、どれが必要不可欠ではないのだろうか? つまり、どれが「なくてはダメ」で、どれが「あったらいいな」程度なのだろうか?

この問いに答えるために、アメリカのある心理学者たちは、ちょっとおもしろいゲームを考えついた。

まず、人々に結婚相手に望む特徴を挙げてもらい、その上位10個を取る。肉体的魅力、独創既、ひとあたりのよさ、知性といった感じだ。次に、女性全体の誰よりも肉体的に魅力的だったら10ドル、女性全体の90%より肉体的に魅力的だったら9ドルというふうに、特徴をどの程度もっているかに従って値段をつける。他の特徴も同様。男性全体の40%より独創的だったら4ドル。男性全体の50%より知性が高かったら5ドル。つまり、それぞれの特徴について質の高いものをもった相手ほど、値段が高くなるようにする。

さて値段をつけ終わったら、かぎられた予算で買い物をしてもらう。予算は2種類。 20ドルと、その3倍の60ドルだ。

あまりお金のないときは、生活必需品しか買わないのがふつうだ。お金に余裕がでてくると、ちょっと贅沢をしたくなる。これと同じようなことが、結婚相手の特徴に関する買い物でも起こるはずだ。お金のあまりないときは「なくてはダメ」を買い、余裕がでてきたら「あったらいいな」にも手を延ばすはずである。では、次に結果を見てみよう。

 

あるテレビのクイズ番組で、こんなものをやっていた。

アラフォー(40歳前後)の女性100人に聞きました。経済力のある60歳代の男性と、夢はあるけど経済力のない20歳代の男性、どちらを結婚相手に選びますか。

結果は、経済力のある60歳代を選んだのが多数派だった。やっぱりね、である。

女は、異性の肉体的魅力には、男ほどこだわらない。では、女はなににこだわるのか? 女が男よりずっとこだわるもの。それは、相手の富や社会的地位といった経済力だ。

私たちの祖先の女にとって、夫に経済力があるかどうかは、自分そして子どもの生死に直結する大問題だったはずだ。経済的に豊かな男を選んだ女は、夫から十分な資源が供給され、たくさんの子を残したことだろう。一方、貧しい男を選んだ女は、あまり子どもを残せなかっただろう。そして、前にも述べたように、私たちはみんな、子づくり競争の勝利者の子孫だ。食べること自体にはそう困らなくなったいまも、より豊かな男を選ぶという性質は、それに一部でも遺伝的要素のあるかぎり、子孫である私たちに受け継がれているはずなのだ。

 

女は、男ほど異性の肉体的な魅力を重視しない。もちろん、女だって、たくましく引き締まった肉体をもつ若い男を嫌いなはずがない。美しく筋肉の割れた腹部とメタボ腹。どちらが女の眼により快く映るかはいうまでもない。それでも、やはり女は、男ほど見た目にはこだわらない。それは、なぜなのか? ここにも、生物学的な理由がある。

先に述べたように、女は30歳を超えると妊娠・出産率が下降し始める。一方、男の生殖能力はというと、女ほど劇的には年齢とともに衰えない。男によってはかなりの年になっても子をつくれる。これは、マイケル・ダグラスをはじめとする芸能人の例でも明らかだ。つまり、子を残す能力という点から見ると、女にとっての男の年齢は、男にとっての女の年齢ほど重要ではないのである。

たとえば、40歳過ぎの女を選んだ男と、40歳過ぎの男を選んだ女。子を残すという点でよりマイナスとなるのは前者だ。 40歳過ぎの女を選んだ男が、子を残せる可能性は低い。一方、40歳過ぎの男を選んだ女は、自分が若ければかなりの確率で子を残せるはずだ。

女の年齢や肉体的魅力は、女の妊娠・出産率と密接に関係する。だから、男にとっては、女の肉体的魅力を細かく見ることが重要になる。一方、男の年齢やそれを示す肉体的魅力は、そんなにも男の繁殖能力とは関係していない。だから、女は異性の肉体的魅力に男ほど注意を払う必要がないのである。

結婚相手を選ぶとき、女は男ほど相手の肉体的魅力を重視しこい。そして、この傾向は万国共通だ。の生殖能力も年とともに減退する 男の生殖能力は、女ほど劇的には衰えない。とはいえ、「劇的」でないだけで、衰えることに変わりはない。生殖能力の低下とい
うと、中年以降の勃起不全だけに目がいきがちだ。しかし、バイアグラのお世話になるずっと前から、男の生殖能力の低下は始まっている。

 

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