恋のはじまり。なぜ男は若い女にひかれ、女は経済力のある男にひかれるのかといった異性の好みについての話から恋の駆け引き。異性の心を掴むため、つなぎとめるために男女のとる行動の話です。

女は男ほど異性の肉体的な魅力に弱くない

女は、男ほど異性の肉体的な魅力を重視しない。もちろん、女だって、たくましく引き締まった肉体をもつ若い男を嫌いなはずがない。美しく筋肉の割れた腹部とメタボ腹。どちらが女の眼により快く映るかはいうまでもない。それでも、やはり女は、男ほど見た目にはこだわらない。それは、なぜなのか? ここにも、生物学的な理由がある。

先に述べたように、女は30歳を超えると妊娠・出産率が下降し始める。一方、男の生殖能力はというと、女ほど劇的には年齢とともに衰えない。男によってはかなりの年になっても子をつくれる。これは、マイケル・ダグラスをはじめとする芸能人の例でも明らかだ。つまり、子を残す能力という点から見ると、女にとっての男の年齢は、男にとっての女の年齢ほど重要ではないのである。

たとえば、40歳過ぎの女を選んだ男と、40歳過ぎの男を選んだ女。子を残すという点でよりマイナスとなるのは前者だ。 40歳過ぎの女を選んだ男が、子を残せる可能性は低い。一方、40歳過ぎの男を選んだ女は、自分が若ければかなりの確率で子を残せるはずだ。

女の年齢や肉体的魅力は、女の妊娠・出産率と密接に関係する。だから、男にとっては、女の肉体的魅力を細かく見ることが重要になる。一方、男の年齢やそれを示す肉体的魅力は、そんなにも男の繁殖能力とは関係していない。だから、女は異性の肉体的魅力に男ほど注意を払う必要がないのである。

結婚相手を選ぶとき、女は男ほど相手の肉体的魅力を重視しこい。そして、この傾向は万国共通だ。の生殖能力も年とともに減退する 男の生殖能力は、女ほど劇的には衰えない。とはいえ、「劇的」でないだけで、衰えることに変わりはない。生殖能力の低下とい
うと、中年以降の勃起不全だけに目がいきがちだ。しかし、バイアグラのお世話になるずっと前から、男の生殖能力の低下は始まっている。

 

70歳、80歳、ときには90歳になっても子をつくる男がいるからだろうか、「年齢にともなう男の生殖能力の変化」については、科学研究のメスはなかなか入らなかった。ようやく注目が集まりだしたのは、おどろくほど最近、20世紀から21世紀への変わり目あたりだ。

30歳を超えたあたりから、男の精液の質と量は下がり続ける。1回の射精で放出する精液の量や精液1ミリリットルあたりの精子の数(精子の密度)、1回の射精で放出する精子の総数、動いている精子の割合、まっすぐに進んでいる精子の割合。これらすべてが減少する。そして、40歳あたりからは、奇形つまり正常でない形の精子の割合が増加する。

1回の射精で放出する精子の総数は、 26~30歳の年齢層では5.5億近くあった精子の総数は、36~40歳では2.8億とほぼ半減する。 51~55歳では1.5億。 26~30歳のときの4分の1強だ。動いている精子の割合も年齢とともに減少する。 26~30歳では80%近くあった動いている精子は、36~40歳では60%と4分の3に減少する。 51~55歳では動いている精子の割合は50%。平均2つに1つの精子しか動いていないことになる。

確かに、男の生殖能力は、女の場合ほど劇的には変化しない。しかし、男の生殖能力も年とともに確実に減退する。若い女を探せばだいじょうぶ、とたかをくくっていた男性諸君は、ちょっと注意したほうがいいかもしれない。 

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