恋のはじまり。なぜ男は若い女にひかれ、女は経済力のある男にひかれるのかといった異性の好みについての話から恋の駆け引き。異性の心を掴むため、つなぎとめるために男女のとる行動の話です。

経済力のある男にひかれる女たち

あるテレビのクイズ番組で、こんなものをやっていた。

アラフォー(40歳前後)の女性100人に聞きました。経済力のある60歳代の男性と、夢はあるけど経済力のない20歳代の男性、どちらを結婚相手に選びますか。

結果は、経済力のある60歳代を選んだのが多数派だった。やっぱりね、である。

女は、異性の肉体的魅力には、男ほどこだわらない。では、女はなににこだわるのか? 女が男よりずっとこだわるもの。それは、相手の富や社会的地位といった経済力だ。

私たちの祖先の女にとって、夫に経済力があるかどうかは、自分そして子どもの生死に直結する大問題だったはずだ。経済的に豊かな男を選んだ女は、夫から十分な資源が供給され、たくさんの子を残したことだろう。一方、貧しい男を選んだ女は、あまり子どもを残せなかっただろう。そして、前にも述べたように、私たちはみんな、子づくり競争の勝利者の子孫だ。食べること自体にはそう困らなくなったいまも、より豊かな男を選ぶという性質は、それに一部でも遺伝的要素のあるかぎり、子孫である私たちに受け継がれているはずなのだ。

 

なぜ、女は年上の男を好むのか

男が若い女を好むのが万国共通なように、女が年上の男を好むのも万国共通だ。

たとえば、世界各地37の文化圏の男女にどのくらいの年齢差の異性が結婚相手として望ましいかをたずねた結果の一部だ。国によって理想とする年齢差に違いはある。しかし、男が年下の女を好ましいとし、女が年上の男を好ましいとするパターンは変わらない。そして、このパターンは37すべての文化圏に共通していた。

では、女は、なぜ年上の男を好むのだろうか? その理由の第一は、男の年齢と経済力との関係だ。

狩猟採集生活社会であっても、現代社会であっても、ふつう年齢とともに社会的地位が上がり、収入や資産が増えていく。従って、年上の男を選ぶことで、より経済力のある男を選べる可能性が高くなる。また、男がどんな地位に到達するかは、男が若いうちはかなり未知数だが、年齢が上がるにつれてはっきりしてくる。年上の男を選ぶことで、男の経済的将来性をより正確に見積もることができるわけだ。こんなはずじゃなかったのに、となる可能性が低くなる。

もちろん、精神的な安定性など、年長の男が若い男に勝る点は他にもある。しかし、祖先の女たちにとってもっとも重要だったのは、やはり、年長の男は若い男より資源をもっていたという点だろう。まずは、自分と子どもの生存に必要な資源を確実に手に入れること。男の精神的安定性は二の次だ。やさしさだけもらっても、生き延びて遺伝子は残せない。花より、やはり団子である。 

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